このままじゃいけないことはわかっていた。みんなと向き合うことが怖くて、逃げていた。


だけど……ここまで自分の気持ちを伝えたい、と思ったのは初めてで。


どうしても、全国大会を目指したくなった。



「……先生からもお願いです。みんなの心をひとつにしないと、絶対に全国大会へ行くことはできない。今までの身勝手な行動を謝ります。申し訳ありませんでした」



私の言葉に続いたのは黙って聞いていた先生だった。


私の隣で深く深く、頭を下げている。



「今、揃っているメンバーとどうしても全国大会を目指したい。この夏に最高の思い出を創り上げたい。どうか……私の、私たちのわがままを聞いてくれませんか?」



先生の言葉、私の言葉、華奈の言葉。


それぞれに“今”胸に突き刺さるものがあって。私も胸が熱くなる。


これでみんなの心を揺さぶることができなければ、大会への意気込みはバラバラになる。



「……私、先輩について行きたいです。みんなと、全国大会を……目指したいです!」



ドキドキしながらみんなを見渡していると、私の後輩の一人、早穂ちゃんが立ち上がった。