……ああ、終わった。


ここに来てようやく終わりを感じた。


中学校全て捧げた部活も今日で終わりだ。全国大会に行けなかったんだもの。みんなそれぞれ違う道を歩むことになる。



「……う、あ……うわぁぁぁ!!」



そう考えたら胸につかえた何かが取れた気になって。一気に涙が溢れ出す。


ようやく、泣けた。


ようやく、終わりを実感した。


人目を気にせず私はただただ泣き続けた。それはみんな同じだったみたいで。ここから動く人は誰もいなかった。


……こうして、中学最後の夏が終わった。


人生最大の悲しみを残して、夏は去っていく。これから夏が本番だというのに、私の中での夏は終わった。


こんな思いをするなら……最初から本気にならなければ良かったのかな。


こんな悲しい思いをするなら……。


最初から、全国大会なんて狙わなければ良かったんだ。


中学最後の一度きりの青春は、悔しさ、悲しみ、憎しみだけを残して去っていった……。