「二階堂!あなたがしっかりしなさいよ!なんで部長をやってるのか、分からないの!?先生、あなたの事を信じて部長に任命したのよ!?」



黙りこくっていると、先生が私に話を降ってくる。先生が言っていることは間違っていない。


でも。


そんなに私に押し付けなくても、いいんじゃない……?


イライラと溜まりに溜まっていた不満、怒り、みんなのやる気のなさに限界がきた。


やる気がなかったのは私も一緒。


だけど……。そろそろ焦らないとやばいことはわかっていた。



「……先生、去年の大会の成績って知ってますか?」


「え?」



今吹奏楽部の顧問として活動している先生は去年から指導している。一年生の頃は音楽に関してはかなり期待の持てる先生だった。


だから大会もそこそこいいところまでいって。みんな全国大会に希望を持っていた。


だけど、今の先生に変わってからは。


練習がグダグダになってしまった。希望だけ高望みで、みんなに無茶な練習メニューを押し付ける。