自分の気持ちを一気に吐き出した。


上手く伝えられたか分からない。出雲くんがどう受け取ったかは分からない。



「……二階堂の気持ちはわかった」


「……じゃあ!!」



出雲くんは、私の気持ちをわかってくれた。言葉私聞いて、嬉しくなった私はぱあっと表情を明るくさせる。



「だけど僕は吹奏楽部には入らない。二階堂たちの夢は応援する。でも、僕と一緒に目指すことは諦めてくれ」


「……え?な、なんで……」



だけどその表情を裏切るかのように出雲くんは残酷な言葉を投げつけた。私の気持ちは一気に沈み込む。


出雲くんの放った言葉が胸の奥深くに突き刺さった。また、断られてしまった……。ただその事実だけが突きつけられた。



「前も言ったけど僕はもう音楽を楽しめる体じゃないんだ。だから吹奏楽部には入れない。それに、あとたった2ヶ月でコンクールに挑めと言われても無理がある」


「……」



理由らしい言葉を並べられて押し黙ってしまう私。確かに出雲くんの言葉には一理ある。だけど、出雲くん程の実力があれば2ヶ月で曲は完成できるはず。


それに、“音楽を楽しめる体じゃない”と言われても納得出来るわけが無い。