♢狐娘かわいい系女子に変化する
愛沢さんは告白以来、仕事を数日休んだ。ちゃんと連絡があったということだったが、あの告白で落ち込んでいるのだろうかという心配がよぎった。
「二香、出勤いたしました。数日お休みして申し訳ございません」
そこにいたのは、超かわいいおしゃれ女子だった。二香って言っていたけれど、愛沢さん? 別人のようだ。ファッション雑誌で研究しつくしたコーディネートをして颯爽と仕事にやってきた。髪も美容室で今時なガーリー風の髪型にしてもらっている。髪も少し茶髪に染めて、アクセサリーも華やかだ。大きなイヤリングがゆれる。
メイクもばっちりだ。アイメイクはかなり気合が入っていて落とすのが大変そうなメイクだった。まつげが長い!! つけまつげだろう。
「愛沢か?」
驚いた顔のエイト。
「これから、二香って呼んでくださいよ」
にこりと上目遣いの笑顔はかわいい。
「仕事に集中できないと困るから、仕事中は動きやすい服で、邪魔にならない髪型にしろよ」
相変わらず仕事の鬼のエイトは自分のために変身した女性を見ても表情一つ変えない。むしろ仕事の心配をしているようだった。
「どうしたんすか? 愛沢さん」
鬼山も驚いて変化を問う。
「私、先生を好きなので、これから振り向かせるために女子力あげて頑張ります!!」
まさかの公開告白?? チーム半妖一同、驚いてしまった。普通こっそり告白してこっそり付き合うっていうのはわかる。なんとなく、周囲が空気を呼んで、この二人はもしやと思う展開もわかる。しかし、片思いで宣言してしまう愛沢さんおそるべし。今までの地味キャラは何だったのだろう。本当の姿がこっちなのかもしれない。
サイコさんが、にやっと笑いながら、
「勇気あるじゃん。あたしも、せんせえのこと大好きだけど、二香ちゃんにだったら譲るよ。私、彼氏たくさんいるから」
サイコさんのセリフは不思議だ。先生を好きだけど、彼氏がたくさんいると断言している。おかしいけれど、それがサイコさんらしいのかもしれない。愛沢さんのかわいい系への挑戦はエイトへの挑戦状だ。元々の地がかわいい顔なので、磨くとかなりかわいい。こんなかわいい人に好かれて、毎日一緒にいたら……エイト、大丈夫かな。
「俺は外見で好きとかそういったことはないから。それに、半妖の変化は誰にでもできることだ。おしゃれしたいならば否定はしないがな」
「私、先生にどこまでもついていきます。早速仕事入ります!!」
この数日の休暇は彼女の変身期間だったのかもしれない。落ち込んで寝込んでいたのではなく、美容室に行き、メイク道具、洋服を買いそろえ、おしゃれを学んだ期間だったのかもしれない。
「二香ってさ、昔はあんな感じだったんだよね」
サイコさんが語りだす。
「そうなんすか?」
樹さんも驚く。
「色々あって、かわいい格好をするのを辞めたんだよね。せんせえも知ってると思うけど。それでも、元の彼女に戻ったんだからせんせえのおかげだね」
色々ってなんだろう。でも、エイトってたしかに外見で人を好きにならないのかもしれない。たしかお母さんの手料理を食べて惚れたとかそんなことを言っていたから、外見で好きにならないのはわかるような気がする。愛沢さんは、むしろ料理修行をしたほうが好きになってもらえるのかもしれない。
愛沢さんは告白以来、仕事を数日休んだ。ちゃんと連絡があったということだったが、あの告白で落ち込んでいるのだろうかという心配がよぎった。
「二香、出勤いたしました。数日お休みして申し訳ございません」
そこにいたのは、超かわいいおしゃれ女子だった。二香って言っていたけれど、愛沢さん? 別人のようだ。ファッション雑誌で研究しつくしたコーディネートをして颯爽と仕事にやってきた。髪も美容室で今時なガーリー風の髪型にしてもらっている。髪も少し茶髪に染めて、アクセサリーも華やかだ。大きなイヤリングがゆれる。
メイクもばっちりだ。アイメイクはかなり気合が入っていて落とすのが大変そうなメイクだった。まつげが長い!! つけまつげだろう。
「愛沢か?」
驚いた顔のエイト。
「これから、二香って呼んでくださいよ」
にこりと上目遣いの笑顔はかわいい。
「仕事に集中できないと困るから、仕事中は動きやすい服で、邪魔にならない髪型にしろよ」
相変わらず仕事の鬼のエイトは自分のために変身した女性を見ても表情一つ変えない。むしろ仕事の心配をしているようだった。
「どうしたんすか? 愛沢さん」
鬼山も驚いて変化を問う。
「私、先生を好きなので、これから振り向かせるために女子力あげて頑張ります!!」
まさかの公開告白?? チーム半妖一同、驚いてしまった。普通こっそり告白してこっそり付き合うっていうのはわかる。なんとなく、周囲が空気を呼んで、この二人はもしやと思う展開もわかる。しかし、片思いで宣言してしまう愛沢さんおそるべし。今までの地味キャラは何だったのだろう。本当の姿がこっちなのかもしれない。
サイコさんが、にやっと笑いながら、
「勇気あるじゃん。あたしも、せんせえのこと大好きだけど、二香ちゃんにだったら譲るよ。私、彼氏たくさんいるから」
サイコさんのセリフは不思議だ。先生を好きだけど、彼氏がたくさんいると断言している。おかしいけれど、それがサイコさんらしいのかもしれない。愛沢さんのかわいい系への挑戦はエイトへの挑戦状だ。元々の地がかわいい顔なので、磨くとかなりかわいい。こんなかわいい人に好かれて、毎日一緒にいたら……エイト、大丈夫かな。
「俺は外見で好きとかそういったことはないから。それに、半妖の変化は誰にでもできることだ。おしゃれしたいならば否定はしないがな」
「私、先生にどこまでもついていきます。早速仕事入ります!!」
この数日の休暇は彼女の変身期間だったのかもしれない。落ち込んで寝込んでいたのではなく、美容室に行き、メイク道具、洋服を買いそろえ、おしゃれを学んだ期間だったのかもしれない。
「二香ってさ、昔はあんな感じだったんだよね」
サイコさんが語りだす。
「そうなんすか?」
樹さんも驚く。
「色々あって、かわいい格好をするのを辞めたんだよね。せんせえも知ってると思うけど。それでも、元の彼女に戻ったんだからせんせえのおかげだね」
色々ってなんだろう。でも、エイトってたしかに外見で人を好きにならないのかもしれない。たしかお母さんの手料理を食べて惚れたとかそんなことを言っていたから、外見で好きにならないのはわかるような気がする。愛沢さんは、むしろ料理修行をしたほうが好きになってもらえるのかもしれない。