「翔ちゃん…」
20年後の夏、私はそっと息をしている。
あれから、両親と早夏、奈留とも関係は良好だった。
遥香は、あれから問題行為を起こし警察に捕まった。現在も服役中らしい。
私の復讐は、終わった。
「有紗ーー!」
男の子の大きい声でビクッとする。
振り向くと、その男の子は私の方によってきた。
その男の子は、私を有紗。とも瑞月。とも呼んだ。
確信に至った。
「翔ちゃん、おかえりなさい。また逢えたね」
「ただいま」
この出来事は、最高の夏を始められる良いスタートへと変化した。