「翔ちゃん、か…」
何でだろう。最近会ったばかりなのに凄く彼のことが愛おしかった。
それに、あの不思議な感覚。
何だろう。
9時になり、下に降りるとお母さんとお父さんと早夏みんな揃っていた。
「瑞月、あんたはいないでいい」
お母さんの声に、この人やっぱり嫌いだと実感した。
「ううん、お母さん。お姉ちゃんも必要なの」
「何でよ、瑞月は勉強しなきゃじゃない」
「お母さんってさぁ、お姉ちゃんのこと蔑んでいるよね。そういうところ、嫌いだったんだよね」
早夏のまさかの言葉に言葉を失って身体が固まっていた。
「早夏?やっぱり、瑞月に吹き込まれたの?」
「吹き込まれてない。お姉ちゃん、はい」
言葉のバトンを受け取り、私は口を開く。
「あのさぁ!何で私の事大事にしてくんないの?ずーっと早夏、早夏!うんざりなんだよ!」
必要以上に声を荒げたせいで呼吸が乱れた。
「瑞月!いい加減にしなさい!」
今までずっと黙っていたお父さんが口を割った。
「あんたらさぁ、私がどんなに苦しんでいるか知らないくせに!私の事なんにも知らないくせに!そんな事言う権利あんのかよ!?」
私の気迫に両親は、たじろいだ。そんなんじゃ済ませない。私の言いたいことはまだ!
今まで、怖くて見せられなかったリスカットの跡をみせると両親はガタガタ震えていた。
「何でもかんでも私のせいにしやがって!うぜぇんだよ!私、居場所なくしているんだよ!?学校でもいじめられているし、親には親で!ほんとうんざりなんだよ!」
「いじめ…?瑞月、いじめられてるの…?」
お母さんの声は弱々しかった。
「そうだよ!!早夏が大事なら何で、私を産んだんだよ!私は、私はただ!あの頃になりたかった!」
優しくて、私を見てくれていた頃に戻りたかった。
気が付くと、私は泣いていて早夏はその場から離れて3人だけだった。
「瑞月っ!お前!」
お父さんに胸ぐらを掴まれた。
「やめて!」
静止したのは、お母さんだった。
「瑞穂?なぜ…?」
「ごめんなさい、瑞月…。ごめんなさい…。いつの間にか、私は貴方を大事にしているつもりで瑞月は全然思っていなかったのね…。早夏ばっかりで…。ごめんなさいね」
お母さんが涙ぐんでいて驚いた。お母さんは、泣いたことなんて無かった。
「あなた、謝って。今までの事全部。私もだけど…」
「すまなかった…」
お父さんが謝った。続いて、お母さんも謝った。そして。付け足すように言った。
「嫌なら、ちゃんと言っていいから。呑み込まなくていいから」
その言葉を聞いてハッとした。そうか、私は言葉をずっと呑み込んでいたんだ。
「これからは、瑞月の意見も尊重する。
あと、瑞月いじめられてるって言ってたじゃない?
逃げたいなら、逃げても良いし学校行かなくてもいいわよ…」
「うん、うん」
「傷付けられてない?」
「ううん、傷付けられている」
今日、薬品をかけられた部分を見せるとお母さんはテキパキと処置をしてくれた。
「瑞月?これから学校、どうする?」
「明日は、行かない。先生にも、私は言いたいことがある」
先生は、きっと私がいじめられていることを知っている。
だから、これからは自分の人生を歩む。
ねぇ、翔ちゃん。
言いたいこと、言えたよー。
逢いたい。逢いたい。
そう、思うくらい私は彼のことが好きになっていた。
何でだろう。最近会ったばかりなのに凄く彼のことが愛おしかった。
それに、あの不思議な感覚。
何だろう。
9時になり、下に降りるとお母さんとお父さんと早夏みんな揃っていた。
「瑞月、あんたはいないでいい」
お母さんの声に、この人やっぱり嫌いだと実感した。
「ううん、お母さん。お姉ちゃんも必要なの」
「何でよ、瑞月は勉強しなきゃじゃない」
「お母さんってさぁ、お姉ちゃんのこと蔑んでいるよね。そういうところ、嫌いだったんだよね」
早夏のまさかの言葉に言葉を失って身体が固まっていた。
「早夏?やっぱり、瑞月に吹き込まれたの?」
「吹き込まれてない。お姉ちゃん、はい」
言葉のバトンを受け取り、私は口を開く。
「あのさぁ!何で私の事大事にしてくんないの?ずーっと早夏、早夏!うんざりなんだよ!」
必要以上に声を荒げたせいで呼吸が乱れた。
「瑞月!いい加減にしなさい!」
今までずっと黙っていたお父さんが口を割った。
「あんたらさぁ、私がどんなに苦しんでいるか知らないくせに!私の事なんにも知らないくせに!そんな事言う権利あんのかよ!?」
私の気迫に両親は、たじろいだ。そんなんじゃ済ませない。私の言いたいことはまだ!
今まで、怖くて見せられなかったリスカットの跡をみせると両親はガタガタ震えていた。
「何でもかんでも私のせいにしやがって!うぜぇんだよ!私、居場所なくしているんだよ!?学校でもいじめられているし、親には親で!ほんとうんざりなんだよ!」
「いじめ…?瑞月、いじめられてるの…?」
お母さんの声は弱々しかった。
「そうだよ!!早夏が大事なら何で、私を産んだんだよ!私は、私はただ!あの頃になりたかった!」
優しくて、私を見てくれていた頃に戻りたかった。
気が付くと、私は泣いていて早夏はその場から離れて3人だけだった。
「瑞月っ!お前!」
お父さんに胸ぐらを掴まれた。
「やめて!」
静止したのは、お母さんだった。
「瑞穂?なぜ…?」
「ごめんなさい、瑞月…。ごめんなさい…。いつの間にか、私は貴方を大事にしているつもりで瑞月は全然思っていなかったのね…。早夏ばっかりで…。ごめんなさいね」
お母さんが涙ぐんでいて驚いた。お母さんは、泣いたことなんて無かった。
「あなた、謝って。今までの事全部。私もだけど…」
「すまなかった…」
お父さんが謝った。続いて、お母さんも謝った。そして。付け足すように言った。
「嫌なら、ちゃんと言っていいから。呑み込まなくていいから」
その言葉を聞いてハッとした。そうか、私は言葉をずっと呑み込んでいたんだ。
「これからは、瑞月の意見も尊重する。
あと、瑞月いじめられてるって言ってたじゃない?
逃げたいなら、逃げても良いし学校行かなくてもいいわよ…」
「うん、うん」
「傷付けられてない?」
「ううん、傷付けられている」
今日、薬品をかけられた部分を見せるとお母さんはテキパキと処置をしてくれた。
「瑞月?これから学校、どうする?」
「明日は、行かない。先生にも、私は言いたいことがある」
先生は、きっと私がいじめられていることを知っている。
だから、これからは自分の人生を歩む。
ねぇ、翔ちゃん。
言いたいこと、言えたよー。
逢いたい。逢いたい。
そう、思うくらい私は彼のことが好きになっていた。