「お母さん、9時空いてる?」
早夏の姿を見ると空いてると言い、続けて瑞月に何かされなかったかと過剰に心配された。
私、信用されていないんだ。
打ちのめされた気分だ。
陰湿ないじめも両親に信用されていない私の居場所は、翔ちゃんとの会話だけだった。
「瑞月」
お母さんの声がして顔を見ると何でもないと呟いた。