休憩ということでそれぞれ家族がいる方へと向かう。
「紡希、今回は何で遊んでいたの?」
家族がいる方へたどり着くと、お母さんがすぐに質問をしてきた。
お母さんの側にいたお父さんからタオルをもらって、いつの間にか髪が肌に張り付いてしまうほど掻いてしまった汗を拭きながら「四つ葉のクローバーを探していたの」と答える。
すると、お父さんとお母さんは懐かしそうに目を細めながら話し始めた。
「四つ葉のクローバーかぁ〜! 父さんも子どもの頃に探してみたことがあったなぁ〜」
「私も小さい頃よく探してみたりしていたわ」
「あっちこっち探してみても、なかなか見つけることができなくて諦めてたな。でも、ある日偶然すぐ見つかったことがあってね。その後、その四つ葉のクローバーを押し花にして栞にしたんだ」
「押し花にして栞にするとお守りみたいになるし、本を読んだりするときに使えるしいいよね」と流れるように会話が弾んでいった。
お母さんたちの話を聞いていると、押し花にして栞にする方法ってとっても素敵なことだとそう思う。
水分補給も忘れたりせずに満足するほど飲んだ後、四つ葉のクローバーを上手く見つけられる方法がないかとお母さんたちに尋ねてみようとそう思った。
「四つ葉のクローバーの見つけられるような場所とかコツって知ってる?」
お母さんとお父さんは顔を見合わせ、そして少し考えるように記憶をたどるようにして「確か......人が多く通る場所だと見つけやすいと聞いたことがあるような」「お母さんもそれしか聞いたことないわ」と答えてくれた。
教えてくれたことを忘れないように「人が多く通る...場所、人が多く通る場所......」と小さな声で繰り返し唱える。
その後、お父さんやお母さんにお礼を言って、ゆいくんがいる方へと向かった。
ゆいくんは先に休憩を済ませていたようで、四つ葉のクローバー探しをしていた場所で空を見上げるように顔を上げてぼんやりとしながら立っていた。後ろの方からだんだんと私が近づいて行っても全く気づかない。
「ゆいくん!」と声を掛けると私の存在にやっと気がついたようで後ろを振り返った。
「何を考えていたの?」
「今だから見ることができるこの空がいつもよりとっても綺麗だと思ってさ、絵に残したいと思って」
もう一度、空を見上げて目を輝かせた。
ゆいくんは、絵を描くのが大好きでお絵かき帳や画用紙に絵の具や色鉛筆を使ってよく絵を描いたりしていたのだ。
「でも、今はつむちゃんと四つ葉のクローバー探しをするって決めていたから。今は描いたりしないけど、時間が経っても同じ空が描けるようにしたいから、もう少しだけ空を見させて」恥ずかしそうに頬を染めながら私の方を向いて笑顔を咲かせた。
「うん、いいよ。私、ゆいくんの絵が大好きだから。私も一緒に空を見る」
そして二人でしばらくの間、空を眺め続けた。
当たり前のように、空は単純に水色一色だけだとそう思っていたけど、実際は違うことに気がついた。
薄い青っぽい色や白に近いような水色、雲だって薄い灰色のような色があったりと沢山の色で色づいて見える。
自然と雲が形を変えて、それに乗って色も変わっていくのが不思議でとても綺麗だ。この空を飽きることなく見ていられる。このふたりで空を見上げているこの時間がとっても居心地がいい。
「紡希、今回は何で遊んでいたの?」
家族がいる方へたどり着くと、お母さんがすぐに質問をしてきた。
お母さんの側にいたお父さんからタオルをもらって、いつの間にか髪が肌に張り付いてしまうほど掻いてしまった汗を拭きながら「四つ葉のクローバーを探していたの」と答える。
すると、お父さんとお母さんは懐かしそうに目を細めながら話し始めた。
「四つ葉のクローバーかぁ〜! 父さんも子どもの頃に探してみたことがあったなぁ〜」
「私も小さい頃よく探してみたりしていたわ」
「あっちこっち探してみても、なかなか見つけることができなくて諦めてたな。でも、ある日偶然すぐ見つかったことがあってね。その後、その四つ葉のクローバーを押し花にして栞にしたんだ」
「押し花にして栞にするとお守りみたいになるし、本を読んだりするときに使えるしいいよね」と流れるように会話が弾んでいった。
お母さんたちの話を聞いていると、押し花にして栞にする方法ってとっても素敵なことだとそう思う。
水分補給も忘れたりせずに満足するほど飲んだ後、四つ葉のクローバーを上手く見つけられる方法がないかとお母さんたちに尋ねてみようとそう思った。
「四つ葉のクローバーの見つけられるような場所とかコツって知ってる?」
お母さんとお父さんは顔を見合わせ、そして少し考えるように記憶をたどるようにして「確か......人が多く通る場所だと見つけやすいと聞いたことがあるような」「お母さんもそれしか聞いたことないわ」と答えてくれた。
教えてくれたことを忘れないように「人が多く通る...場所、人が多く通る場所......」と小さな声で繰り返し唱える。
その後、お父さんやお母さんにお礼を言って、ゆいくんがいる方へと向かった。
ゆいくんは先に休憩を済ませていたようで、四つ葉のクローバー探しをしていた場所で空を見上げるように顔を上げてぼんやりとしながら立っていた。後ろの方からだんだんと私が近づいて行っても全く気づかない。
「ゆいくん!」と声を掛けると私の存在にやっと気がついたようで後ろを振り返った。
「何を考えていたの?」
「今だから見ることができるこの空がいつもよりとっても綺麗だと思ってさ、絵に残したいと思って」
もう一度、空を見上げて目を輝かせた。
ゆいくんは、絵を描くのが大好きでお絵かき帳や画用紙に絵の具や色鉛筆を使ってよく絵を描いたりしていたのだ。
「でも、今はつむちゃんと四つ葉のクローバー探しをするって決めていたから。今は描いたりしないけど、時間が経っても同じ空が描けるようにしたいから、もう少しだけ空を見させて」恥ずかしそうに頬を染めながら私の方を向いて笑顔を咲かせた。
「うん、いいよ。私、ゆいくんの絵が大好きだから。私も一緒に空を見る」
そして二人でしばらくの間、空を眺め続けた。
当たり前のように、空は単純に水色一色だけだとそう思っていたけど、実際は違うことに気がついた。
薄い青っぽい色や白に近いような水色、雲だって薄い灰色のような色があったりと沢山の色で色づいて見える。
自然と雲が形を変えて、それに乗って色も変わっていくのが不思議でとても綺麗だ。この空を飽きることなく見ていられる。このふたりで空を見上げているこの時間がとっても居心地がいい。