凪は。
『余計なことはしない方がいい』
 そう言っていた。



 だけど。
 無理、やっぱり。


 一人の弱い立場の人が。
 あっている、酷い目に。

 それなのに。
 知らない顔をするなんて。



「やめておけ、
 楚良(お前)が行ったところで
 どうにかなるものでもない」


 行こうとした、助けに。


 そんなとき。
 引っ張られた、手を。

 そうして。
 止められた、動きを。



 わかった、すぐに。
 誰に止められたのか。