「俺は新堂和輝。
君と同じ一年生」
相手の人は。
「あっ、ごめん。
近すぎるね」
そう言って。
離れた、少しだけ。
私から。
そのあと。
言った、名前と学年を。
相手の人の名前は。
新堂和輝くん。
新堂くんとは。
会う、初めて。
それなのに。
知っている、私の学年を。
それは。
制服のブレザーのワッペン。
それを見たからだろう。
ワッペンの色は。
ある、三種類。
一年生、二年生、三年生。
違う、それぞれの学年で。
私と新堂くんのワッペン。
同じ、色が。
なので。
わかったのだろう。
新堂くんは私の学年を。