そうしたら。
 言った、Cちゃんが。
碧音(あのん)ちゃんは
 友達だと思っていたのに』と。


 Cちゃんの言葉に。
 言った、私は。
『友達だよ、Cちゃんは』と。


 そうしたら。
 言った、Cちゃんは。
『それなら、
 どうして何もしてくれなかったの?』と。

 そのときの。
 Cちゃんの表情は。
 悲しそうだった、とても。





 Cちゃんのその言葉に。
 言えなかった、何も。



 クラスメートの女子児童たちに。
 いじめられていた、Cちゃんが。


 それなのに。
 してしまった、見て見ぬふりを。