「quickly find me、quickly find me…」
海から歌声が聞こえた。
ソロ〜リと近づくと白のワンピースを纏わせた長い黒髪の女の子。
僕は、瞬時に"瑠璃"だと分かった。
後ろ姿も、そう。叡として出逢った日にも「quickly find me、quickly find me…」を歌っていた。
瑠璃、生まれ変わって僕のところへ来てくれた。
僕は、泣いた、泣きまくった。その泣き声に気が付いた瑠璃は、僕に駆け寄り「ただいま」そう呟くと笑顔を見せた。
そう、君は20年後の春、僕に逢いに来た。