父と話を交わしてから数日後。
高校の宿題も終わりのんびりと過ごしていた。
これから、映画でも観ようかと思っている最中僕のスマホに一本の電話が掛かってきた。
「こちら、与野叡さんのお電話でお間違いないでしょうか…?」
「はい、そうですが?」
「警察のものです。身元の確認をしたいのですが…?」
「だ、誰のですか?」
「小野山瑠璃さんです」
そこから、刑事さんが言う言葉は聞き取れなかった。唯一聞こえのが、S県警察の2階霊安室でお待ちしていることぐらいだった。