皆さんこんにちは。
数ある小説の中からこの物語を読んで下さり、ありがとうございます。
今回の物語のテーマは、高校と桜、そして現役高校生である私の経験に基づく、The「リアル」な学校生活です。
正直に言えば、この小説を本当に載せるべきなのか、迷いました。
キラキラした明るく、楽しい高校生活の小説を書いた方が、きっと万人受けするのではないかと思ったのです。
もちろん、そうやって書くこともできます。
ただそれでは、私の今まで経験した本当の思いや葛藤、悲しみや辛さを伝えることは決してできないと同時に思いました。
突然ですが、皆さんにお尋ねしたいことがあります。
学校とは、本当にずっと楽しいものでしょうか。
なぜ、不登校やいじめ、五月病といった言葉があるのでしょうか。
それを考えた時に、ふと頭に過ぎったのは、筆者自身が高校1年生になりたての頃のことでした。
実を言うと私は、遠くてしんどい登校や、教科によっては早すぎる授業、そしてまわりは何も気にせずにとても楽しそうにしているクラスの環境に、初めはあまり馴染めませんでした。
楽しむ余裕すらなくて、ただただ学校に行くだけで精一杯で、正直辛かった部分がありました。
土日が待ち遠しくて、日曜日の夕方になればサザエさん症候群を引き起こし、明日学校嫌だなぁと思うこともありました。
今となっては、そんな高校生活にも慣れて、クラスのみんなもとても親切にしてくれて、行事も全力で楽しめましたし、勉強もみんなと協力しながら自分のペースでコツコツ頑張ることも出来て、進路で困った時は先生も相談してもらって助けて下さったりなど、本当に、充実した1年間だったと振り返って思いました。
でもそれは、その慣れなくて辛い時期を乗り越えた後にようやくそう思えただけです。
私のような苦しい時期がない人もいるのかもしれません。
例えば、そのまま思った通りの第1志望に入っている人だったり、そうじゃなくてもポジティブ思考の人だったり。
でも、少なくとも私は初め、苦しかった時期を過ごしました。
私の友達に聞いてみると、ある友人は学校生活の悩みがあったみたいで、でもそんなの人に言えるはずないからそれを見せずに振る舞っていたみたいでした。
皆さんは、学校が嫌だなぁと思ったことはないですか?
きっと、1度はあるはずですよね。
それが勉強のこと、部活のこと、人間関係のこと、家族のこと、それは人それぞれですが。
私がこの小説で伝えたかったことは、みんな悩みがあるんだよ、ということです。
だから、学校が辛いと思っている人に、どこか寄り添えるような小説にしたいと、思いました。
誰でも、好きで学校に行っている訳じゃないけれど、どうせならたった1回の高校生活を、できるだけ楽しくしようよ、と。
ただ表面的な、楽しく明るく輝かしい高校生活だけじゃない、ザ 「リアル」な高校生活を、皆さんに知ってほしいという思いからこの小説は生まれました。
この物語自体は学校名などのフィクションと、私の実際の経験に基づいたノンフィクションの部分、両方ありますが、なるべく忠実に本来の高校生活を描いたつもりです。
でも私は、高校生活しんどいよね、という結論にしたいから、この小説を書いたのではありません。
物語の最後が、希望の桜と主人公の幸せで終わるように。
辛いことを乗り越えた先に、幸せがあるのだと言いたいのです。
この物語を読んでくれた全ての皆様に。
この小説を通して、エールを送ることが出来たら、私としてはこれほど嬉しいことはないです。
皆様が人生を、少しでも前向きに歩んでいけますように、切に願っています。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
それでは、またどこかで。