翌日、愛の葬儀で両親に会った。


お父さんは、悲しみを隠そうと毅然と振る舞っていた。お母さんの方は、泣き崩れていて立つこともままならないのかもしれない。



「この度は、申し訳ございませんでしたっ!」



俺は、深々と謝った。



気がつくと、泣いていた。いや、泣いていた。とっくに。俺の雫が床にあたった。



「空翔くん、愛といっしょにいてくれてありがとうっ!」


お母さんが涙ぐみながら言った。お父さんも深く頷いた。




じゃあ、準備があるからと言って愛の両親は何かをし始めた。




俺は、愛が入っている棺まで足を運んだ。



棺の中の愛は、優しく幸せそうだった。



「空翔、ありがとうー」


そんな声が聞こえてきた、ような気がした。




愛は、火葬され骨になって帰ってきた。と入っても、魂はない。でも、骨の一つ一つが愛の生きた証のようにも思えた。




葬儀が終わり、帰ろうとしたところを愛の両親に呼び止められた。




「これを」


そう言って、渡されたのは吉村空翔さまと書いてある封筒だった。几帳面さも伺えるその字は紛れもなく愛の字だと分かった。







手紙を、両親からもらい家に帰った。



すぐさま、自分の部屋で愛の手紙を読んだ。