「愛?」


「麻優お姉ちゃん?」


亡くなったはずの麻優お姉ちゃんがいた。


「うん。愛、まだこっちに来ちゃ駄目。待ってるから」


そこで、私は夢から覚めた。


「愛?」


お父さんとお母さんの声だ。

「愛ちゃん、入院だよ」


次に来たのは、先生の声、だった。


「どう、して?」


「腫瘍が大きくなっているんだ。このままだと、言語などに支障が出てくるんだ」


え、つまりは余命が縮まった?


嫌だ、私はまだ死ねない。空翔とまだ感情を蘇らせられていない!



駄目。それまで、耐えて。おねがい、私の中にある身体(みんな)。




それから、私は入院することになった。



空翔と、美南はお見舞いに来てくれなんやかんや心配しているみたい。