――みーちゃんの味方だよ。なにがあっても、私はみーちゃんの味方だよ。
自分のことを「やっぱり出来損ないの社会不適合者」と嗤うみーちゃんに、そんな言葉をかけた。働いたことがない私には、どう励ましたらいいのかわからなかった。
どうにか絞りだした一言。そんな一言にみーちゃんは涙ぐみ、「私もずっとあーちゃんの味方だよ」と言ってくれた。励ますつもりが励まされた。
お母さんにベルトでぶたれた赤い痕は、そのときだけは不思議と痛くなかった。
みーちゃんは食べ物だけじゃなくて、あたたかい服や分厚い靴下も買ってくれようとした。だけど持って帰ったらお母さんに叱られる。受けとれないと断った。
とても哀しそうな顔をしたみーちゃんは、ちいさく折りたたんだお札を手のひらに握らせた。見つかっちゃう、と首をぶんぶん横に振ると、靴の中敷きの下に隠すように言われた。