「おかえりミン、ジャガイモの収穫終わったから皮もむいといたよ」
「おぉ、ありがとロマ。カイルはどこ行ったかな? 」
「カイルはトマに頼まれて町へ買い物。もうすぐ戻ってくると思うよ」
「そうか、じゃあカイルが戻ってきたら夕飯かな」
トマと味見をして「ん! 」とグッとサインを送りあう。
夕飯の支度も終わってあとはカイルが帰ってくれば待ちに待ったご飯だ。
「ただいま! 」
「遅かったわねカイル、おつかいご苦労さん」
「ごめんごめん、途中兄ちゃんにあって新しい人が引っ越してきたっていうから一緒に花畑行ってた」
久々の新しい仲間に4人の話にも花が咲く。
すると「あ、そうだそうだ」とミンが手を叩いた。
「今年はやるそうだよ。新味祭」
「まぁそれはよかった」
トマも嬉しそうにうなずくけど僕らはポカンだ。
顔を見合わせ首をかしげる。
「そうか、2人は初めてか」
「ここ2,3年できてなかったからね」
なんでもこの町では毎年新見味祭というお祭りがあったらしい。
自分の家でとれたものや作ったものを売って皆で幸せに暮らせていることに感謝するんだって。
でもここ数年は町も忙しかったり天気があまりよくなかったりでできていなかったらしい。
「そうと決まれば大忙しよ2人ともまた手伝って頂戴ね」
トマもかなり気合が入っているみたい。
「任せてよ」
と初めてのことに僕らも気合を入れた。