心優しき【思い出の翻訳師】は、今日も一片の物語を紡ぐ。~残された誰かのため、青年は異端とされた力を使う~

異世界ファンタジー

あざね/著
心優しき【思い出の翻訳師】は、今日も一片の物語を紡ぐ。~残された誰かのため、青年は異端とされた力を使う~
作品番号
1720812
最終更新
2024/03/22
総文字数
1,952
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
いいね数
0
「いいかい、テオ。この力は決して使ってはならないよ」

 テオ・リュセインの父は、幼い彼にそう何度も告げていた。
 その力とは、人の記憶を読み取る力のこと。遠い祖先に魔族があると語られるテオの家系は、代々その力を受け継いできたのだ。
 人の記憶を読み取ることは、すなわち思いに土足で踏み入ること。それ故に彼の先祖たちは忌み嫌われ、異端の力を禁忌とした。

 そんな過去を持ちながら、成長したテオは人々の中に溶け込み生活していた。しかし決して力は使わないと、そう誓って……。

 だが、ある日のこと。
 行き倒れかけた男性の最期の懇願によって、テオはその禁忌に触れた。そして、その人の思いを伝えるために奔走する。

「たしかにこれは、呪われた力かもしれない。でも……」

 誰かの幸せを願ってならと、そう信じながら。

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