元気づけたいのか、暗くなっていた私の背中を思いっきり祖母が叩く。
今はその言葉を信じるしかなかった。
あっという間に穢れ討伐の準備が整う。
出現予定の前日、高校の校庭に設置された仮設司令所に巫女服姿で詰めた。
今回の穢れはB級予想だ。
私が負けたA級よりは小さい。
しかし、前回の恐怖が甦って落ち着かず、そっとその場を離れる。
「逃げるのか」
懐かしい声が聞こえて、振り返った。
そこには伶龍が立っている。
「逃げるわけないじゃない。
これがお役目だもの」
精一杯強がって彼を見返した。
それでも情けなく、足は震えている。
伶龍の着ている黒スーツは薄汚れ、あちこちほつれていた。
「お役目だからとまた、死にに行くのか」
じっとレンズの奥から、伶龍が私を見つめる。
その視線から逸らさずに、私も真っ直ぐに彼を見つめ返した。
「生きるために戦うの。
みんなを守って私も生きる。
そのために戦うの」
「上等」
私の答えを聞き、片頬を歪めてにやりと不敵に彼が笑う。
ようやく正しい答えに辿り着けたのだと、ほっとした。
――うおおおぉぉぉぉぉん。
今はその言葉を信じるしかなかった。
あっという間に穢れ討伐の準備が整う。
出現予定の前日、高校の校庭に設置された仮設司令所に巫女服姿で詰めた。
今回の穢れはB級予想だ。
私が負けたA級よりは小さい。
しかし、前回の恐怖が甦って落ち着かず、そっとその場を離れる。
「逃げるのか」
懐かしい声が聞こえて、振り返った。
そこには伶龍が立っている。
「逃げるわけないじゃない。
これがお役目だもの」
精一杯強がって彼を見返した。
それでも情けなく、足は震えている。
伶龍の着ている黒スーツは薄汚れ、あちこちほつれていた。
「お役目だからとまた、死にに行くのか」
じっとレンズの奥から、伶龍が私を見つめる。
その視線から逸らさずに、私も真っ直ぐに彼を見つめ返した。
「生きるために戦うの。
みんなを守って私も生きる。
そのために戦うの」
「上等」
私の答えを聞き、片頬を歪めてにやりと不敵に彼が笑う。
ようやく正しい答えに辿り着けたのだと、ほっとした。
――うおおおぉぉぉぉぉん。