豪快に祖母が笑い飛ばす。

「そ、そうだね……」

刀選びで預かった箱を思い出し、引き攣った笑みを浮かべる。
あれだけ大量にあれば、伶龍みたいなハズレがあってもおかしくないだろう。

「とにかく。
手続きしとくから伶龍は眼鏡を作ってきな。
威宗、頼んだよ」

「はい。
かしこまりました」

恭しく威宗が頭を下げる。
それにしても態度は規格外、眼鏡が必要な刀なんて、つくづく私はなんてヤツを引いたんだ……。