その鳥獣人と言うのは、ただ者ではない。この世界あるあるな鳥獣人スタイルながら、頭の上に伸びるとさかのような羽は扇状に飾られ、そして顔の横に円形に広がるもふもふ、襟もふ、胸もふ、全てがもふすぎる上に、翼もでかくて立派!下に伸びている猛禽脚も立派で力強い。そう、猛禽類だ。
オーストラリアガマグチヨダカちゃんとは全くもって違うまさに猛禽類……っ!本物の猛禽類!さらには背も……2メートルくらいないか……!?

「あぁ、ツグツグ先生。ガマグチヨダカちゃんたちのぱぱで、オウギワシ獣人のセンさんです」
お……オウギワシって何!?ワシだし、確実に猛禽類じゃんんんんっ!
※オウギワシ:地球の世界最大猛禽類

「センさん、彼は新しくふくろうぐみの担当になったツグツグ先生ですよ~~」
「ん、そうか」
頷くと、センさんは何故か俺の隣に座ってくる。いや、ちびちゃんたちがいるから……だよね?

「ぱぱ、はにゃのだーりん!」
ぎゃ――――――っ!?はにゃちゃんったら、それはぁ……っ!!?

「ん、はにゃ。かわいいな」
「はにゃ――――」
ぱぱになでなでしてもらうはにゃちゃんの和みっぷりかわいい~~~~っ!!

しかし……はにゃちゃんの突然のびっくりアプローチは……。

「よくある子どものかわいい発言だ」
「あ……はい」
わ、分かって……るよね、そりゃぁ!?
「だが……本気はダメだ」
んなわけないじゃないですかお父さ~~~~んっ!!?

そしてしばらくすればティアさんやウェイトレスさんたちが食事を持ってきてくれて、座卓を囲む。

何と言うか、異世界の食事はお昼にも食べたけど見たことのない野菜やお肉があるけれど、美味しいんだよね。

焼き鳥は……ちびちゃんたちがいるからか、串から外された形で出たけれど、それでも美味しい。

「はにゃ、これ」
「ん?いいよ、ほら、あーん」
昼間食べられた紫のお野菜をぱくり。

「……それ、苦手じゃなかったか?」
と、センさん。

「ツグツグ先生が美味しいって言ったので、食べれるようになったみたいです」
「へぇ……」
センさんが感心したように頷く。

「だが……嫁は……」
分かってますううぅっ!!?
それ冗談なの!?本気なの!?俺、そう言う趣味ないから!!相手幼児~~っ!

一方でその幼児たちは……素知らぬ顔でもぐもぐしているが。

「そうだ、センさん。ツグツグ先生は異世界から来て、こちらの読み書きがまだできないので、いい勉強テキストを探しているのですけど、何か知りませんか?」
そうヨモギ先生が切り出してくれる。そう言えば……その問題もあったっけ。そしてセンさんは冒険者……だよね?

「……異世界から……?ん……確か翻訳ツールがあるはずだが」
「翻訳……ツール……?」

「ステータスに入れて……そこまま翻訳できる」
「ステータスに……入れるんですか?」

「ん」
こくんと頷くセンさん。
「ひょっとして……これもご存知ない……?ステータスと言うのはいろいろなスペックを追加できるんですよ。センさんくらいになればマジックボックス、冒険者なら何かあった時の電子マネーですとか、救難信号を送ったり……一般的にしようするなら通話、通信、メッセージとかね」
ヨモギさんの言葉にびっくりである。

「そ……そんなことまで!?」
最近の異世界ステータス事情ってそんなに進んでるの!?

「えぇ。データのようにダウンロードできるものから、ステータスの中で組み立てるものまでさまざまですが……でもその翻訳ツールって、どこで手に入るんでしょうか」
ヨモギさんがセンさんを見る。

「ん……そうだな。連絡を……」
センさんがステータスを開き、素早く何かいじっている。俺にはそのステータスの中の文字は読めない。俺のステータスは日本語表示だが、こちらの世界のひとが見るには神殿の特別な機械で見ていたらしいな。

「うん、そのうち来る」
誰が来るのだろうか……?しかし。

「絵本……読んであげられるかもしれない」

「そこ……なのか?」
「そこなんですよ」
ヨモギ先生がにこにこしながら頷く。だってやっぱり……喜んでもらいたいじゃん?