菜々花と出会って一ヶ月。あれから週に一度は病院へ来ている。もちろん菜々花に会うためでもあるが、僕自身検査があったり薬を処方してもらったりしている。
「雅也くーんっ」
と、菜々花は外庭で座っている僕のもとへ駆けてきた。
「今日ね、結構痛い検査があったの。雅也くんに会うために頑張ったんだよ」
「お疲れ様。それは良かった」
彼女は中学生から入院していると言っていた。その病気は何なのだろうか――。ずっと聞けずにいた。
「てか雅也くん、六月は私の誕生日があるの。何かプレゼントが欲しいな」
「え、プレゼント?」
友達はもちろん、彼女ができたことがない僕は誰にもプレゼントをしたことがない。女子が喜ぶものって何だろう……?
「んー、そうだな。雅也くんのことをもっと知りたい!」
形に残る物じゃなくて、記憶に残る物がいいと彼女は言った。本当に不思議な子だ。
「分かった。絶対来るから。じゃあまた来週にね」
「ん、待ってるね」
元気に大きく手を振る彼女に、僕は小さく手を振り返した。
「雅也くーんっ」
と、菜々花は外庭で座っている僕のもとへ駆けてきた。
「今日ね、結構痛い検査があったの。雅也くんに会うために頑張ったんだよ」
「お疲れ様。それは良かった」
彼女は中学生から入院していると言っていた。その病気は何なのだろうか――。ずっと聞けずにいた。
「てか雅也くん、六月は私の誕生日があるの。何かプレゼントが欲しいな」
「え、プレゼント?」
友達はもちろん、彼女ができたことがない僕は誰にもプレゼントをしたことがない。女子が喜ぶものって何だろう……?
「んー、そうだな。雅也くんのことをもっと知りたい!」
形に残る物じゃなくて、記憶に残る物がいいと彼女は言った。本当に不思議な子だ。
「分かった。絶対来るから。じゃあまた来週にね」
「ん、待ってるね」
元気に大きく手を振る彼女に、僕は小さく手を振り返した。