朝日が昇るのと同時に、だんだんと私の身体が姿を現す。

『君は生きてる。』

生き始めてるんじゃない、ただ、一回消えちゃった身体が帰ってきただけ。

私は、死んでない。

私は、君の不器用だけど優しい嘘のおかげでそう思えているよ。

私を変えた、真夜中の嘘。

君は真夜中に嘘ついたつもりなんてないと思うけど。

河川敷で練習してるの、聞いちゃった。

どうしても、君の撮影、夜の撮影が見てみたくて。

―ごめんね。

私のために、嘘つく練習、夜まで重ねてくれてたんだね。

でも、嬉しいよ。

部活の仲間に入れてくれて、今年も一緒に花火行こうって言ってくれて。嬉しいよ。

だから、少し早いけど、浴衣…出しちゃった。

浴衣着て消えちゃっても良いよね。

だって。

私は、生きてるんだから—。

君の隣で、また今日も。

写真を撮って、生きてるんだから—。