【このあとの展開】
正義は聖女一行と行動を共にする。ただ聖女たちも食べ物がそこを尽きそうとのこと。近くに川があり、怪しい魚が泳いでいたが、それを食べられないかと提案する。
スキャンダーが言うには、魔力を持つ魚であり魔獣の一種の魔魚(まぎょ)とのこと。
また、スキャンダーには魔獣を食べると、その魔獣の能力を一時的に取り込める特殊能力があるらしいが、とにかく魔獣は不味い。
セシリアは、魔魚には本能的に家に帰る能力があるから、方向音痴のスキャンダーに食べろと言う。
正義が秘伝の焼き鳥のタレで魔魚を調理した。不味いはずの魔獣が美味しくなる。
魔魚の能力を取り込んだスキャンダーのおかげで、無事、王都へとたどり着いた。
正義は、王都で聖女お抱えの料理人に任命される。しかし、魔獣を調理してスキャンダーに食べさせるのが目的だった。王都では、聖女が不在の間に、犯罪が増えていたようだ。
怪しい偽金を作る集団の中には、魔獣を扱える魔獣使いがいるため、今の騎士団では彼らを捕らえるだけの力がなかった。
そこでセシリアは閃いた。ひたすらスキャンダーに魔獣を食べさせ、魔獣の力をつけさせる。そのうえで、彼が組織に乗り込めばいい。
魔獣料理とわからないように、スキャンダーに魔獣を食べさせてほしいと命じられた正義は、それに嬉々として従う。
セシリアやアネットも手伝いながら、騎士団の連中と(魔獣の串焼き)パーティーが始まった。
しかし、怪しい偽金集団が、魔獣を引き連れてパーティー会場に乗り込んできた。この日に彼らが襲ってくるのを、セシリアは予言していたのだ。
魔獣と知らずに串焼きを食べていたスキャンダーの力によって、魔獣使いは捕らえられ、彼らが飼っていた魔獣は、正義が美味しく調理した。
スキャンダーのおかげで王都の危機が救われ、スキャンダーは褒賞を与えられることになった。それが聖女セシリアとの結婚だった。
正敏は彼らの結婚祝いに焼き鳥を振舞おうとするが、スキャンダーからは「魔獣の鳥だけはやめてくれ」と懇願されたのだった。

【おしまい】