「奏くん、歌詞書いたよ」
あんなに避けられていると思ってたいのに、2年の教室まで歌詞を書いたルーズリーフを持って来てくれた。
何度も消しゴムで消した後がパッと見ただけでわかる、一生懸命書いてくれたんだって。
「書いたから…、それでいいかわかんないけど一応書いた…!」
相変わらずしどろもどろな感じで目を合わせたり逸らしたりしてるけど。
でも書いてくれたことが嬉しくて、もう書いてもらえないと思ってたから。
「じゃあ!それだけだから!」
一瞬合わせた視線を、横に逸らした。
話を切り上げてその場から走り去ろうとしたから思わず腕を掴んでしまった。
「歌って!灯璃の声で聴きたい!」
廊下だったことも忘れて叫んじゃったからか、灯璃が頬を赤くした。
やばい、また避けられる。
でもただ読むのはもったいなくて、これを灯璃の声で聴きたいと思う気持ちが先走ってしまって。
「ギター弾くから」
まだお昼休みは少しある、今から急いで職員室行って部室の鍵借りて…
遠い!遠いから時間かかる!
だけど…
「歌ってよ」
聴きたくて仕方なかった。
「…いいけど」
「本当に?」
「うん…」
小さく灯璃が頷いた。
顔は上げてくれなかったけど、それでも嬉しかった。
あんなに避けられていると思ってたいのに、2年の教室まで歌詞を書いたルーズリーフを持って来てくれた。
何度も消しゴムで消した後がパッと見ただけでわかる、一生懸命書いてくれたんだって。
「書いたから…、それでいいかわかんないけど一応書いた…!」
相変わらずしどろもどろな感じで目を合わせたり逸らしたりしてるけど。
でも書いてくれたことが嬉しくて、もう書いてもらえないと思ってたから。
「じゃあ!それだけだから!」
一瞬合わせた視線を、横に逸らした。
話を切り上げてその場から走り去ろうとしたから思わず腕を掴んでしまった。
「歌って!灯璃の声で聴きたい!」
廊下だったことも忘れて叫んじゃったからか、灯璃が頬を赤くした。
やばい、また避けられる。
でもただ読むのはもったいなくて、これを灯璃の声で聴きたいと思う気持ちが先走ってしまって。
「ギター弾くから」
まだお昼休みは少しある、今から急いで職員室行って部室の鍵借りて…
遠い!遠いから時間かかる!
だけど…
「歌ってよ」
聴きたくて仕方なかった。
「…いいけど」
「本当に?」
「うん…」
小さく灯璃が頷いた。
顔は上げてくれなかったけど、それでも嬉しかった。