「…~♬」

…でもちょっと恥ずかしいかもしれない。

自分が書いた歌詞を口ずさんでるって、なんか心臓がきゅってする。

赤くなった頬を両手で隠すように抑えた。
別に誰もいなんだけど、なんか恥ずかしくなっちゃって。

「………、はぁ」

なのに今度は急に力が抜けて、両手を下ろせば連動したかのようにストンっと肩が落ちる。  

上がったり下がったりだ、自分でもどうコンロトールしたらいいのかわかんないぐらい。

「新曲の歌詞かぁ、どうしよっかな…」

前の時は止まらなくて一夜漬けで書いた。無我夢中で、思うがままに表現した。

今だっていろんなものが浮かんで来るんだけど…それを言葉にして歌詞にするのって難しいよね。

プロでもなんでもないからなぁ、私。 
今までやった来たわけでもないし、ほぼノリだし。

頬杖をついて窓の外をじーっと一点を見つめるように見て。何を見ているわけでもなく、何のピントも合わない状態でじーっと。

どうしても自分の気持ちが入ってしまう、それしか書き方がわからないから。

“ともりんってもっと変わった子なのかと思ってたら、シンプルに不運な人なんだね”

私もそう思ってた。

なんてツイてないんだろうって、でも…


あれがなかったら今こうしてないんだ。


だからきっとあれは不運じゃなくて幸運だったよ。


そんな風に思えちゃうぐらい好きなんだよ。 



好きだって言ったらダメなのかな?

好きだって言ってもいいのかな?



ねぇ、伝えても…いい?