午後からは高原のひまわり鑑賞。ひまわりを見たり写真を撮ったり…ほとんど花を眺めるだけの時間だけど明日これをレポートにまとめなきゃいけないから全くサボることもできないのが学校の行事らしい。

レポートの内容として写真を見ながら絵を描くから資料として撮っておくのも大事だけど、ズラーッと敷き詰められるように植えられた15万本のひまわりたちが一斉に太陽の方を向いてる姿はそんなこと関係なくても撮りたい1枚だった。


すごい!圧巻!キレイ!!!


大きくてしゃんとしたひまわりの鮮やかなイエローが映える、雲一つない空との相性もバッチリだった。

「写真撮ろうよ」

しなのちゃんがスマホを取り出して、インカメラにしたスマホを持った右手をグッと伸ばした。

「ともりん、もっと寄って!それだと入らないから!」

真ん中に立つ折原さんにちょっとだけ近付いた。しなのちゃんと折原さんみたいにぴったりくっついて、みたいなことはさすがにできなくて。

「あと藍もう少しかがんで、ひまわり見えない!」

「…これ私が撮った方がよくない?」

「うん、確かに。代わって!」

しなのちゃんがスマホを戻して、場所を入れ替わった折原さんがスマホを取り出した。たぶん折原さんの手のが長いからってことで撮影を交代した。

「いくよ」

「おけっ」

「う、うん!」

私と同じぐらいの高さまであるひまわりは近くで撮ると意外にも迫力があって、太い幹は力強ささえあった。
太陽を慕ってるみたいにあんなに必死に追いかけてるんだ、これぐらいエネルギーないと無理か。

カシャッ、と撮られた写真は太陽を向いているひまわりと一緒に撮ったから逆光だったけど。