スクールバッグをそのままにして部室から出た。

奏くんを追いかけて、足音が消えて行った方向に向かって走った。


どこに行ったのかな…っ

走って…


あ、電話!

どこにいるの?


って、スクールバッグの中だ!


戻ってスマホを取りに行くことも過ったけど、どうしても足を止めらなかった。


早く奏くんを探さなきゃ 


見付けなきゃ 


どこに…!?


真っ直ぐ廊下を走ったところでヒューっと吹いて来た冷たい風が顔に当たった。


この寒さで締め切った廊下にどこから風が…?


足を止めて風の方を確認する。


ここの階段の上…っ

て屋上だよね?

屋上…



奏くんっ!!