明日は2学期最後の日、いよいよ軽音部のクリスマス会の日だ。

交換用のプレゼントは悩みに悩んでスタバのカードにした。

味気はないかもしれないけど、実用性はあるし!もらって困らないことはないかなって!

…やっぱもっと可愛いプレゼントのがよかったかな。
でも女子も男子ももらって嬉しいものってわかんなくて最終的には邪魔にならないものを選んじゃった。

湿布よりはいいよね、たぶん。

「………はぁ」

タメ息が出ちゃう。

可愛いプレゼントが選べなかったことでもなくて、今上ってる階段がしんどいわけでもなくて…


告白した日のことを考えると。


正確には告白しようとした日のこと。


だからなるべく考えないように、違うこと考えようって…

そうしてるつもりでもふとした瞬間浮かんでくるのはあの時の奏くんの顔で。


私の告白を遮った笑顔。


どうして、言わせてくれなかったのかな?

言わない方がいいってこと?

言わないでも、答えは出てるってことなの…?


足取りが重い。
今日は部活に奏くん来てるのかな、来てないか…バイトだよねきっと。


「どうしてそんなこと言うの!?」


最後の階段を上った時、大きな声が響いた。

え、何…?どうしたの?

一瞬びっくりして足が止まった、そんな荒げるような声聞いたことなかったから。 

いつもクールで冷静な折原さんのそんな声。

何があったんだろ…!?

誰かと言い合ってるみたいな…っ

ハッと浮かんだのは1人しかいなくて、急いで部室まで向かった。