「あ、あのっ次のイベントはないんですか!?」

駿ちゃん先輩と目が合ったから、とりあえずトランプの話ではなく部活動の話をしてみた。

パイプ椅子も2つしかないし、バンドの練習がないとどこにいたらいいのかイマイチわからなくてただそこに突っ立ってるみたいな状態になっちゃうのがより気まずさを増す。

何かすること見付けて動いてる折原さんさすがだなぁ。

「ん~、しばらくないね」

「ないんですか?あの~…クリスマスとか!」

「学校の行事にクリスマスないし」

それは確かに。ないよねクリスマスなんて、あるのは保育園までかな。

「文化祭が1番のメインだからねうちの!次あるのは…来年の1年生歓迎会?じゃない?」

駿ちゃん先輩もちゃんと軽音部のスケジュール把握してないのかクエスチョンマークが多かった。でもそれくらい活動がないのかな、運動部みたいにわかりやすく大会があるわけでもないし。

「結構空きますね…」

「基本それくらいの部活だからさ。でも奏はそれぐらいのがいいって」

「やっぱ…バイトしたいからですかね?」

「まぁ、たぶんね!」

そーいえば、駄菓子が好きでいっぱい買いたいから~的なこと言ってたよね。

いやだとしてもそんなするかな!?駄菓子だよ!?
そこまで必死にしなくても駄菓子くらい買えるんじゃないかなって思うけど…

「つーかもうすぐクリスマスか~!灯璃ちゃんクリスマス予定あるの?」

「いえ、特には」

「藍ちゃんは今年も家族でクリスマスパーティー?」

「そうですね」

今年のクリスマスが日曜日、学校さえない。

文化祭みたいな行事もないから部活だってないんだ。

ということは、私が奏くんと会えるクリスマスにはならないってことね。