「ねぇ藍」

「んー?」

「私がともりんと仲良くし始めた時どう思った?」

「……。」

液晶モニターを見ていた視線をしなのの方へ向けた。

ちょっとだけ驚いた表情をしてたと思う。しなのがそんなこと聞いてくると思ってなかったから。

しなのと望月さんが仲良くしてたって私には関係ないことだし、それはしなのが決めること。だけど…

「めっちゃむかついた」

「あ、やっぱり~!」

あははっとしなのが笑った。

ふいっと視線を逸らした私を見て。
明らかに嫌そうな顔を見せてしまったから。

「でも話してみたら普通にいい子だったじゃん、ともりん」

取られてしまう気がしてた。



奏の隣も、奏のことも。


そしたらきっと私は邪魔な存在になるんだって、疎まれるようになるんだって、軽音部にとっても私はー…



「知らないままより知った方がよかったと思わない?」

“!私、折原さんとも仲良くなりたい…!”

「そうだね」

“軽音部、入ろうよ!”