「やっべ、よかった灯璃が気付いてくれて!俺、家入れないとこだったわ!」
「ほんとだよ、危ないなぁ。気を付けなよね!」
パンパンと手を払いながら立ち上がる。くるっと振り返って奏くんの方を見て指差した。
「可愛いキーホルダー付けてるんだね!」
ずいぶん昔から付けてそうなキーホルダーはお気に入りなのかなって思ったりして…って、キーホルダーの話をしようと思ったんだけどそれよりも目に入って来たものに二度見しちゃって。
いつもは隣に座ってるから気付かなかった。
てゆーか座ってるとこしか見たことなかった。
座っててもなんとなくそんな風には思ってたけど…!
「奏くんってめっちゃ背大きいんだね!!?」
ぐんっと首を後ろにやるように、思いっきり上を見ないと目が合わない。
「あー…、そうだね高い方かも」
「いくつ?身長…」
「181センチかな」
「高ッ!!」
そりゃ154センチの私を見て中学生って言うはずだ、私と奏くんじゃ27センチも違うんだもん。週間少年ジャンプぐらい差あるもん。
上から見下ろすように、それなのに私を見る瞳は柔らかかった。
「ねぇ灯璃、これに歌詞付けてよ」
「歌詞…?」
クリアファイルから取り出された楽譜を渡された。
手書きで書かれた音符や記号が記されている。
「俺の曲の歌詞、灯璃に書いてほしい」
「え、私に…?」
「そう」
気付けば毎日コンビニ帰りはここへ寄って、奏くんのギターを聴きながら気まぐれに口ずさむ。
観客はいつだって私1人だったけど。
でもそれが楽しかった。
視線を合わせば目を細めて、柔らかい表情で静かに笑う。
鍵を飛ばしちゃうちょっと抜けてるとこがあって、突然何を言い出すかちょっと読めないところがあって…
それがギターで奏でる曲より気になった。
なんでかな、視線を上げるたびに心拍数が上がっていく気がした。
「ほんとだよ、危ないなぁ。気を付けなよね!」
パンパンと手を払いながら立ち上がる。くるっと振り返って奏くんの方を見て指差した。
「可愛いキーホルダー付けてるんだね!」
ずいぶん昔から付けてそうなキーホルダーはお気に入りなのかなって思ったりして…って、キーホルダーの話をしようと思ったんだけどそれよりも目に入って来たものに二度見しちゃって。
いつもは隣に座ってるから気付かなかった。
てゆーか座ってるとこしか見たことなかった。
座っててもなんとなくそんな風には思ってたけど…!
「奏くんってめっちゃ背大きいんだね!!?」
ぐんっと首を後ろにやるように、思いっきり上を見ないと目が合わない。
「あー…、そうだね高い方かも」
「いくつ?身長…」
「181センチかな」
「高ッ!!」
そりゃ154センチの私を見て中学生って言うはずだ、私と奏くんじゃ27センチも違うんだもん。週間少年ジャンプぐらい差あるもん。
上から見下ろすように、それなのに私を見る瞳は柔らかかった。
「ねぇ灯璃、これに歌詞付けてよ」
「歌詞…?」
クリアファイルから取り出された楽譜を渡された。
手書きで書かれた音符や記号が記されている。
「俺の曲の歌詞、灯璃に書いてほしい」
「え、私に…?」
「そう」
気付けば毎日コンビニ帰りはここへ寄って、奏くんのギターを聴きながら気まぐれに口ずさむ。
観客はいつだって私1人だったけど。
でもそれが楽しかった。
視線を合わせば目を細めて、柔らかい表情で静かに笑う。
鍵を飛ばしちゃうちょっと抜けてるとこがあって、突然何を言い出すかちょっと読めないところがあって…
それがギターで奏でる曲より気になった。
なんでかな、視線を上げるたびに心拍数が上がっていく気がした。