ーーーー 「あれから、ユリシアは変わったな。ここまで勉強熱心になるとは、思わなかったな」
アルベルト国王は、熱心に机に向き合うユリシアを、誇らしげに見つめている。
「ええ。この国をもっと、より良いものにしたいとの事でした。ユリシア様はきっと、素晴らしい君主になられる事でしょう」
その隣でオーランドは清々しく笑う。
ユリシアは、一息つくように顔を上げる。そうして窓の外に広がる青に視線を落とす。
「この空は、ロランが残した形見みたいなものね。ねぇ。ロラン。私、精一杯生きてみようと思うの。この国で、雨上がりの虹のように、様々な色で染まって、様々な景色を見て、様々な愛を見つけようと思うの。だから、約束。そんな私を見守っていてね。そして、また、出会えた時に、また私の話をいっぱい聞いてよね」
ユリシアは満面の笑みを、空に向かって咲かせた。
ーーーー ここは虹の架かる国。賑やかながら、平穏で、多種多様な人々が行き交い、皆が平等に、美しく染まる。そんな情勢が相まって、いつしかそう呼ばれるようになっていた。
アルベルト国王は、熱心に机に向き合うユリシアを、誇らしげに見つめている。
「ええ。この国をもっと、より良いものにしたいとの事でした。ユリシア様はきっと、素晴らしい君主になられる事でしょう」
その隣でオーランドは清々しく笑う。
ユリシアは、一息つくように顔を上げる。そうして窓の外に広がる青に視線を落とす。
「この空は、ロランが残した形見みたいなものね。ねぇ。ロラン。私、精一杯生きてみようと思うの。この国で、雨上がりの虹のように、様々な色で染まって、様々な景色を見て、様々な愛を見つけようと思うの。だから、約束。そんな私を見守っていてね。そして、また、出会えた時に、また私の話をいっぱい聞いてよね」
ユリシアは満面の笑みを、空に向かって咲かせた。
ーーーー ここは虹の架かる国。賑やかながら、平穏で、多種多様な人々が行き交い、皆が平等に、美しく染まる。そんな情勢が相まって、いつしかそう呼ばれるようになっていた。