肩を竦めた志らくさん。

割と自信家だと思っていた志らくさんだけれど、今回ばかりはやけに謙遜している。


何はともあれ、やっと私にもこの授力が扱えるようになるんだ。

一二学期を経て自分の未熟さがよく分かった。学年末の昇階位試験に合格するためには、もっと成長して出来ることを増やさなければならないはずだ。

この機会を無駄にしないようにしないと。


目の前が開けたような感覚に、己の手のひらをぎゅっと握りしめる。



そして翌日から始まった名付けて「鼓舞の明マスター講座」初日で、志らくさんがやけに謙遜していた意味を知ることになる。