「────お、一年ズ。罰則終わったのか?」
「お前らホント飽きねぇなぁ」
太陽がてっぺんから少し傾きかけた頃、車に荷物を積んでいるところに二年の先輩たちが大荷物を持ってやってきた。
「鶴亀パイセン! 好きでやってねーよ!」
「俺ら何も悪くないんだぜ!?」
泣きつく二人に亀世先輩のデコピンが炸裂する。
「悪くなかったら罰則になんてなってないだろ」
「お前らもうチーム出仕じゃなくてチーム罰則にしろ」
鶴吉さんの言葉に苦笑いだ。
確かにそろそろチーム罰則に改名した方がいいかもしれない。
後ろで仲良さげに肩を並べて笑っている聖仁さんと瑞祥さんに駆け寄った。
「聖仁さんと瑞祥さんも夕方の便なんですか?」
「うん。早い便は人が多いしね。それに早く帰ったら家の事手伝わないといけないし」
「私たちは罰則じゃないぞ〜」
瑞祥さんにぐりぐりと頭を撫でられて肩を竦める。
好きでやってるんじゃないです、た遠い目で空を眺めた。
修了祭の最中に歓喜の雄叫びをあげた慶賀くんと泰紀くんは彗星の如くすっ飛んできた景福巫女頭に拳骨を落とさた。そして案の定、社頭の掃き掃除の罰則を食らって、何故か隣にいた私たちまで巻き込まれてしまった。
嬉々と実家への帰路へつく他学年の学生たちを眺めながら掃き掃除をして、開放されたのがついさっき。
なんとか急げば最終の車に乗れる時間だったので大急ぎで荷物をまとめて今に至る訳だ。