同じ授業を受けているし、知識量だって同じくらいのはず。
持っている知識を駆使して行動に移せるのが、二人の凄いところだ。
四号棟の一階へ着いた。給食用エレベーター内の残穢を浄化出来たおかげかなり視界も晴れてきた。
非常灯の青い光が不気味に廊下を照らしている。
「蠱毒はまだこっちには来てないみたいだね。荒らされた形跡もないし」
辺りを見回しながらそう言えば、来光くんは「いや」と首を振る。
「油断は出来ないよ。裏鬼門の方角だから、蠱毒にとってこの四号棟も動きやすいはずだ」
そうか、裏鬼門!
鬼門である北東の反対にある南西もまた、不吉な方角とされていて呪の力が強く穢れが集まりやすい。
蠱毒に鉢合わせてしまえば私達は手も足も出ない。そうなる前になんとしても探し出さなければ。
「別れて行動するのは危険だから、このまま三人固まって探そう。いいよね、恵衣」
「ああ」
よし、とひとつ頷いた来光くんは美術室の扉に手をかけた。