「時間がありません。そして情けない話ですが、私と権宮司はもう動けません」 真剣な瞳が私たちを射抜く。 「以前教えましたね、無理な依頼は断る権利があると。ですから、あなた達には断る権利がある。その上で、私はあなた達のこれまでの成長を鑑み"あなた達になら任せられる"と判断しました」 顔を見合せた。ごくりと唾を飲む。 「────あなた達で、三好正信を救出してください」