『お察しの通り三学期は授業がほとんどないよね。だから神社実習中に提出してもらう中間記録レポートと終わった後の報告レポート、あと各社の神職達にお願いしてる君たちの評価シートが成績の全てだから、嫌でも真面目に取り組んで提出するんだよ』

出発前のガイダンスで薫先生がそう言っていた。

締切期日は一週間前、色々バタバタしていたせいですっかり忘れていた。

基本宿題をして来なくても「やりたくない気持ちは分かるけどさぁ」と呆れながら許してくれる薫先生が、早く提出するようにと促しているんだ。それほど大事なレポートなのだろう。

慌ててテーブルの上を片付けてレポートを広げる。

シャーペンを握りしめ紙とにらめっこし、がっくりと項垂れた。

駄目だ、何一つ書き方が分からない。

茶封筒の中を漁ってみたけれど書き方を説明するようなものは無くもっと肩を落とす。


トークアプリのチーム出仕の画面を立ち上げて「夜遅くにごめんね。中間レポートの書き方教えて欲しいんだけど…」と送信するも一向に既読にならない。

今日は朝から早かったし、遊び疲れて眠ったのかもしれない。