ギョロりとした黄色目だった。目玉はそのひとつしかない。光に照らされてぎらりと光った。目の下には鼻があって、鼻の下には鋭い牙を持った大きな口がある。

その大きな顔から日本の毛深い腕が伸びて、顔の真下から六本爪の太い足がずんと伸びている。


ぎぎぎとぎこちなく首を動かして隣のノブくんを見た。ノブくんも同じようにこちらを見る。目が合った。次の瞬間。



「うわーーーッ!」

「ぎゃーーーッ!」



二人の悲鳴が響き渡った。