「────嫌われるのが、怖かったんだ」


ポツリと呟いた声はしっかりと皆にも届いていた。

苦しそうに言葉を紡ぎ始めた来光くんに、皆は黙ってそばに座る。


「……僕ね、小学生の頃、クラスメイトを呪ったことがある」


震える拳にそっと手を重ねれば、来光くんの肩の力が僅かに抜けた。不安げに顔を上げた来光くんは泣きそうな顔で微笑んだ。