「おい、突っ立ってるなら隅でやれ。邪魔になる」 恵衣くんのそんな突っ慳貪な声に我に返った。ごめん、と身を引くと冷たい目で一瞥した恵衣くんが私の真後ろを通り過ぎていく。 とりあえず気持ちを切り替えて、目の前のことに集中しなきゃ。 今日は節分祭だ、忙しい一日になる。