たくさんの人が禄輪さんの周りに集まってきて、あっという間に大きな輪が出来る。 禄輪さんは人が増える度に私とお兄ちゃんの事を話して、その度に「こんなに大きくなって」「お母さんたちにそっくりだ」と頭を撫でられた。 「巫寿、こうなったら長いから今のうちに逃げな。昼休憩まだでしょ?」 お兄ちゃんに耳打ちされて肩を竦めて頷いた。