「巫寿さん今何考えてる?」
にこりと微笑まれて顔をひきつらせながらぶんぶんと頭を振った。
てっきり三十代前半くらいだと思っていた。
巫女頭、美魔女すぎる。
「泉寿さんの神楽部時代の写真なら、禄輪宮司がアルバムに取っているはずよ。再建する時にダンボールにまとめて社務所の屋根裏に保管したから、興味があるなら探すといいわ」
「ありがとうございます……!」
思わぬ楽しみができて肩の力がやっと抜ける。
「さ、もうすぐ出番だからしっかり頼むわよ。ほだかの社が12年振りに開門して、初めて奉納される巫女舞なんだから」
前言撤回、やっぱり私には荷が重すぎる。