アメリカに行って、手術を受けるか受けないか。夏休み中にはその答えを出すと、わたしは両親と約束をした。
「もー、ちーちゃんったら。ほしいもの、まだ決まらないの?」
「ごめん和子ちゃん。だって色々見てたら、全部ほしくなってきちゃったんだもん」
「色々ってなに?」
「えっと、学校で使うファイルでしょ。それに下敷き。あとは四色入りのボールペンもほしいし……」
「そっかあ。じゃあつまりは、文房具ってことだよね?」
「ああ、そうかも。確かにわたしの迷ってるやつ、文房具ばっかかも」
「それじゃあわたしが、ちーちゃんに似合う文房具を見繕うよ!」
「え、本当?嬉しいっ」
「ちーちゃんの好きな色もキャラクターも熟知してるから、任せておいて!とびっきりの文房具セット、用意するから!」
わあい、とちーちゃんの弾んだ声を聞いてから、通話終了ボタンをタップする。
通話履歴を眺めてみて、ニヤけた。
だってわたしの通話履歴は最近、『安藤千尋』の名前であふれているから。
「もー、ちーちゃんったら。ほしいもの、まだ決まらないの?」
「ごめん和子ちゃん。だって色々見てたら、全部ほしくなってきちゃったんだもん」
「色々ってなに?」
「えっと、学校で使うファイルでしょ。それに下敷き。あとは四色入りのボールペンもほしいし……」
「そっかあ。じゃあつまりは、文房具ってことだよね?」
「ああ、そうかも。確かにわたしの迷ってるやつ、文房具ばっかかも」
「それじゃあわたしが、ちーちゃんに似合う文房具を見繕うよ!」
「え、本当?嬉しいっ」
「ちーちゃんの好きな色もキャラクターも熟知してるから、任せておいて!とびっきりの文房具セット、用意するから!」
わあい、とちーちゃんの弾んだ声を聞いてから、通話終了ボタンをタップする。
通話履歴を眺めてみて、ニヤけた。
だってわたしの通話履歴は最近、『安藤千尋』の名前であふれているから。