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 お風呂に入って、眠る前。ベッドの中で物思いに耽る。

 本当はちーちゃんに相談の電話をしたかったけれど、遅い時間だからやめた。

「はっぴばーすでい、とぅーゆー……」

 相談できない代わりに、ちーちゃんへ向けて口ずさむ誕生日ソング。

「はっぴばーすでい、でぃあ、ちーちゃん……」

 細やかな自分の歌声を耳に、色々あった今日という日を振り返る。

 テメさんは言った。

 いつかきっとまた、どこかで会えるって信じてるし。

 と。

 ユーイチは言った。

 あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?

 と。

 和子、確率なんて問題じゃないんだ。明日の俺等が生きてるか死んでるかなんて、それは誰にもわからない。俺等は『今』しか、生きることができないんだよ。

 って、そう言った。

 各々の寿命がいつだろうが、人類皆に平等に与えられているのは、『今』という時間(とき)

 確かに存在するその貴重な時間を不安に怯えて過ごすのか、はたまたテメさんのように希望を抱いて過ごすのかは、自分次第。

「はっぴばーすでい、とぅーゆー……」

 歌い終わり、今度は頭にユーイチを描く。するとまた、胸がトクンと鳴っていた。小鳥にでも(ついば)まれたような、むず痒さも覚える。

 あー、やっぱそうか。そうだったんだ。

 この胸の音の正体に気付いてしまえば、もう認めざるを得なかった。

 わたしはユーイチが好きなんだ、と。