隣にいる八重も同じような顔をしている。
「貴一さん、急にどうされたの!?ほら、貴一さんだって前に、急ぐことはないっておっしゃってて――」
「そうだったのだが、いい相手を見つけてな」
それを聞いて、目を輝かせながらパンッと手をたたく乙葉。
「…もしかして!火野家の三男というお方かしら!?お写真を見て、とても整った顔をされてると思っていたわ!あの方でしたら、一度お会いしてもよろしくてよ」
男前には目がない乙葉。
火野家の三男の写真を見て、日頃から「かっこいい」とぼやいていた。
しかし、貴一は首を横に振る。
「あら…違うの?じゃあ、どなた?」
あからさまに声が低くなり、乙葉は不服そうに頬を膨らます。
そんな乙葉に、貴一はゆっくりと視線を送る。
「乙葉の縁談相手として決めたのは、東雲家当主だ」
「貴一さん、急にどうされたの!?ほら、貴一さんだって前に、急ぐことはないっておっしゃってて――」
「そうだったのだが、いい相手を見つけてな」
それを聞いて、目を輝かせながらパンッと手をたたく乙葉。
「…もしかして!火野家の三男というお方かしら!?お写真を見て、とても整った顔をされてると思っていたわ!あの方でしたら、一度お会いしてもよろしくてよ」
男前には目がない乙葉。
火野家の三男の写真を見て、日頃から「かっこいい」とぼやいていた。
しかし、貴一は首を横に振る。
「あら…違うの?じゃあ、どなた?」
あからさまに声が低くなり、乙葉は不服そうに頬を膨らます。
そんな乙葉に、貴一はゆっくりと視線を送る。
「乙葉の縁談相手として決めたのは、東雲家当主だ」