しかし和葉は、自分のためにわざわざ選んでくれたということに感謝をし、そこに八重からの愛を感じる。
「ありがとうございます、お母様…!」
「いいのよ。和葉は、なにをあげても喜んでくれるからお母様もうれしいわ」
微笑む八重。
和葉にとってはもらった着物よりも、それ以上に八重の笑顔が今だけ自分に向けられていることのほうがうれしかった。
こうして、また1つ歳を重ねた和葉と乙葉だが、黒百合家に生まれた女児にとって、『17』とはある特別な年齢でもあった。
というのも、黒百合家の女児は、17歳になれば一人前の女性として見なされる。
つまり、将来ともにする相手を見つけるための縁談話を持ちかけられるのだ。
神導位から外されたからといって、呪術界においての黒百合家の力は絶大。
他の呪術家系は、今か今かと黒百合家の娘が17歳になるのを待っていた。
「ありがとうございます、お母様…!」
「いいのよ。和葉は、なにをあげても喜んでくれるからお母様もうれしいわ」
微笑む八重。
和葉にとってはもらった着物よりも、それ以上に八重の笑顔が今だけ自分に向けられていることのほうがうれしかった。
こうして、また1つ歳を重ねた和葉と乙葉だが、黒百合家に生まれた女児にとって、『17』とはある特別な年齢でもあった。
というのも、黒百合家の女児は、17歳になれば一人前の女性として見なされる。
つまり、将来ともにする相手を見つけるための縁談話を持ちかけられるのだ。
神導位から外されたからといって、呪術界においての黒百合家の力は絶大。
他の呪術家系は、今か今かと黒百合家の娘が17歳になるのを待っていた。