慌てた様子で廊下の角から顔を出したのは、和葉と乙葉の母である八重。
「「…お母様!」」
同時に振り向く和葉と乙葉。
床に割れた鏡が落ちていることに気づいた八重は、着物を裾を上げ一目散に小走りでやってくる。
和葉には脇目も振らず、その隣にいる乙葉のもとへ。
「乙葉!ケガは…!?」
「平気よ、お母様。安心なさって」
「…そう。それならよかったわ。あなたの美しい指に傷でもついたら大変だわ…」
八重はいたわるように、乙葉の白い手を何度もさする。
そのあと、目を細めて和葉のほうへと振り返る。
「和葉、気をつけてちょうだい。乙葉になにかあったらどうするの」
「ご…ごめんなさい、お母様。でも――」
「言い訳は結構よ」
キッと和葉を睨みつける八重。
「奥様、どうかなさいましたでしょうか!?」
「「…お母様!」」
同時に振り向く和葉と乙葉。
床に割れた鏡が落ちていることに気づいた八重は、着物を裾を上げ一目散に小走りでやってくる。
和葉には脇目も振らず、その隣にいる乙葉のもとへ。
「乙葉!ケガは…!?」
「平気よ、お母様。安心なさって」
「…そう。それならよかったわ。あなたの美しい指に傷でもついたら大変だわ…」
八重はいたわるように、乙葉の白い手を何度もさする。
そのあと、目を細めて和葉のほうへと振り返る。
「和葉、気をつけてちょうだい。乙葉になにかあったらどうするの」
「ご…ごめんなさい、お母様。でも――」
「言い訳は結構よ」
キッと和葉を睨みつける八重。
「奥様、どうかなさいましたでしょうか!?」